今朝のセミナーの問題の解答
2018.10.09
①ときには部長から叱られたこともあった。 犬にかまれた、と言いますよね。犬から、ではなく。受身の表現の場合、このように「~に」を用います。 正しい言い方は ときには部長に叱られたこともあった。
②人間は動物に虐待してはいけない。 貴方にこれをあげる、のように 「~に」は何かが移動するときに用います。何かに対してある行為をする場合、「これを使いなさい」のように言いますよね。正しい言い方は 人間は動物を虐待してはいけない。
③これはどうも動かしようのない事実なのだ。 どうも、というのは 推測の表現で用います。 (例)彼はどうも失敗したらしいい。 どうにも、は どんなことをしても という意味です。(例)この国の貧困問題はどうにもならない 正しい言い方は これはどうにも動かしようのない事実なのだ。
④自然の驚くようなすばらしさを実感している。 ~ような は比喩表現です。例えば 皆が驚くような出来事 なら 断定を避け、その位の驚き だということを意味しています。しかし、問題文の場合は、話し手が、実際に驚いているのですから、比喩にするのはおかしいということになります。正しい言い方は 自然の驚くべきすばらしさを実感している。
⑤それからしばらくの間、仕事がバカらしくなった。 なる、というのは一瞬で終わります。例えば、信号が青になった、のように。 しばらくの間 は文字通りの意味であり、瞬間ではありません。従って、問題文の表現は「時間的に」おかしいということになります。正しい言い方は それからしばらくの間、仕事がバカらしく思えた。 思える、思う というのは 「思いつく」とは違って、瞬間ではなく、ある一定の時間的な長さがあります。従って、しばらくの間 と一緒に使っても問題ありません。