三田(大阪府)さんのメール
2018.08.27
古波蔵さんへ 簡単な質問です。ネイティブと話しても英語は上手くならないのでしょうか?
お答えします。上手くならないとは言いません。私が言っているのは「上手くなるにはネイティブと話さなくてはならない」という考えは間違っているということです。相手がだれであれ、話す練習をすれば上手くなるはずです、どう考えても。ただし注意すべきことが2つあります。
一つは何度も指摘したように、ネイティブと話してもネイティブのように話せるようにはならないことです。子供のころからやっている人の場合は、センテンスごと丸暗記します。小さいころは言葉に対する記憶力は紙がインクを吸い取るような感じで、いくらでも際限なくセンテンスをまるまる暗記して行きます。
だから彼ら(何語であれそれを子供のときに覚えた人)はセンテンスごと話せるのです。彼らは文法はわかりません。なぜならセンテンスごと覚えてるからです。この単語の品詞は何だからここには置ける、置けない、その後に来る品詞は…などと考える必要が無いし、考えたこともない(日本語なら考えたことないでしょう?)のです。
でもそれを過ぎて始めた場合はこうはいきません。センテンスごと丸暗記できないのです。だから単語をひとつひとつ覚えていく。そしてその単語が並ぶ際の規則性(品詞、文法、構文)を理解して、それに基づいて単語を並べるわけです。
もう一つはノンネイティブである日本人にとってこの大事な文法を彼らは教えることが出来ないということです。知らないのですから。そうなると、文法の説明が出来る日本人講師のほうがいいという必然的な結果になります。まとめましょう。
ネイティブと話して(話し慣れで)ある程度上手くはなっても文法の説明が彼らは出来ないので、必ず行き詰まる。文法の説明ができる(そしてもちろん話せる)日本人英語講師に習ったほうが、英語スピーキングは上手くなるということです。もっとも文法くらい自分で勉強しないようでは絶対に上手くなりませんが。