続き
2018.08.06
このように、どこにいようと努力する人,能力のある人が報われるべきだと考えます。必然性も無いのに、米国などへ行くことで箔がついて、評価される、出世するという自虐的な価値観はもうやめるべきです。日本人であることにこの上ない誇りを持つ私にはまったく恥ずべき事としか思えません。
幼児英語教育は無駄な投資
最近幼児英語教育が流行っているようですが、毎日数時間英語に接するならともかく(それにはもっと反対ですが)週に、1、2回英語をやったところで英語が話せるようにはなりません。これは常識で考えてもわかるはずです。この程度では言葉は身につかないと。
自分の子供をそういうところへ通わせた知人が何人かいますが、口をそろえて無駄だったと言います。だからこれは間違いがないでしょう。そういうお金があるなら大学進学などでお金がかかる時に備えて貯蓄したほうがいいでしょう。小学校英語必修化は国を滅ぼす
英語業界では小学校での英語教育を新たなビジネスチャンスとして大歓迎しています。私も小学生に英語を教えれば、儲かるからいいのかもしれませんが、日本の未来を考えると、断固反対です。ESNAを実行している国としてフィリピンの名前を出しました。
彼の国では公教育の授業の半分以上が英語で行われています。そのために英語力は我々日本人をはるかに凌駕します(ただし、小学校を卒業できない割合が3割と言われていて、その原因の一つがバイリンガル教育の失敗)。しかし、日本がこれと同じようなあるいはそれに準じた英語教育にすべきだとはまったく思いません。
なぜか。今挙げたバイリンガル教育の失敗で最悪の場合失語症が生じること(これについてはお奨めの本の項をお読み下さい)の他に、2つ理由があります。
①他の教科の学力の低下
A 国語
テレビゲームやら携帯電話やらの影響で勉強しない、本を読まない子供、若者が増大しています。その結果国語の力は大きく衰えており、日本語を知らない若者が急増しているのです。例えば、コンビニに行って、「さじちょうだい」と言ってもこれを理解できない若者が3人いました。スプーンと言えば通じるのですが「さじ」では通じないのです。
「さじ」という日本語が通じないのであれば、「さじ加減」ではなく「スプーン加減」と言わなくてはならないでしょうし、「さじを投げた」も「スプーンを投げた」に。先日テレビの番組で映画の字幕が最近変わってきたという特集をみました。普通に漢字を使うと今の若者は読めないのでひらがなを増やしたというのです。実際に漢字を使った字幕を見せても「?」状態で、こんな漢字も読めないのかとあきれ返っていました。
これらはほんの一例で、今の若い日本人の日本語力が劇的に低下しているのは多くの場所で言われているとおり、紛れもない事実なのです。ただでさえこうなのに、もし英語を週4回あるいは一部の人が言うように国語以外の教科をすべて英語でやったとしたら、日本語を話せない日本人がでてくる可能性すらあります。英語は確かに上手くなるでしょう。
でもそれでいいのでしょうか。英語ができれば日本語ができなくても。日本人なのに。特に民族主義者ではなくてもやはりそれでは困るというのが普通の、日本を愛するものの実直な気持ちだと思うのです。勉強仲間には海外在留経験者も多く、バイリンガルのお子さんを持っている方もいますし、その人自身帰国子女である人もいます。
そこで気づいたこと、聞かされた話は日本語がおかしい人が多いということです。二つの言語を覚えるのは負担が大きいようで、「日本人なら間違えないような間違い」をしたり、文章がきちんと書けない人が多いのです。帰国子女、バイリンガルと聞けば羨望のまなざしで見られることが多いと思いますが、実情を知っている私にはそういう感覚はありません。