通訳ガイド
2018.05.25
これもこれからは一層当厳しいです。もともと仕事があまりないところに法律の改正などで資格保持者が激増したからです。この資格についてよく知らない人に少し説明しますと、海外から日本に観光にきた人の案内を有料でする際に必要な国家資格でこれを持たずにそういうことをすると法令で処罰されます。
平成16年度まではこの試験(年一回)に対する受験者は約4500人でそれに対する合格者は220名程度。実に合格率5パーセントという狭き門でした。英検1級保持者でも簡単に受からなかったのですが、難関国家資格の割にはお金がそれほど稼げない資格としても知られていました。国家資格といえば弁理士、弁護士、医師、看護士、公認会計士、税理士を初め就職に結びつくものが多いのですが、その中で通訳ガイド国家資格は収入を確実に得る資格とは決して言えなかったのです。それに追い打ちをかける事件が合格率の合格者数の大幅な上昇です。小泉内閣の時に「ビジット ジャパン キャンペーン」というのをやりましてその中で日本への観光客数を増やすことが目標とされたのです。その一環として通訳ガイドの数を増やすことになりました。その結果、平成17年度の通訳ガイド試験の合格率は10.5パーセント、合格者数も一気に倍増しました。
平成18年度からは試験形式の変更があり、英語がかなりやさしくなりました。合格者数もこの本を書いている平成18年12月時点で1次試験に1100人近くの方が合格していて、二次面接で多少振るいにかけられるにせよ前年度以上の合格者数は間違いなく、まさに通訳ガイドバブルとでも言うべき状況になっています。
さて、ここで(原稿のチェックをしている2月9日)最終合格者の発表が官報でありました。それによると、英語は787人合格で前年の450人から74.9%という大幅な増加となりました 。