こぼれ話
2018.05.17
先ほどお話した東大の医学部を出た数学の先生から聞いた話をしましょう。この先生の友人の中に医師国家試験に受かってすぐに国立病院に勤めた人がいたそうです。国立病院の新米医師は薄給だそうで夜間救急医として当直のバイトをする事が多くその方もそうしたそうです。
救急医の当直ほど怖いものはないそうです。なにしろありとあらゆる患者が来るのです。外科,内科、小児科を問わず。昼間と違ってそれぞれの専門医が待機しているわけではないので専門であろうとなかろうと自分が診ざるを得ないのです。
しかもその人はまだ医者になって間もない時期で自分の専門分野だってちゃんと治療できるかどうか不安なのです。そういう戦々恐々としたしかし生活のためにやらざるを得ない中、ある日ぐちゃぐちゃの患者が運ばれてきてそれを見たその友人の医師がパニック状態で叫んだそうです。「誰か医者を呼んでくれー!!」