ネイティブの土俵に乗ってはいけない
2018.05.04
これまでに書いてきたことと少々ダブりますが、ネイティブの土俵に乗ってはいけないと、特に英語の先生には、強く主張したいと思います。最近、学習法に関するあるベストセラー本を読みました。著者は有名な英語の先生で、勉強法に関してなかなか為になる本でした。ただひとつだけ「わかっていない」と思わされる箇所がありました。ネイティブコンプレックス、帰国子女コンプレックスです。著者はほとんど超人的な努力で日本でも有数の人気英語講師になったわけですが、ネイティブや帰国子女などに劣等感を抱くことがあると正直に(?)白状しています(ただし、あまり気にしてもしょうがないとも書いていますが)。会ったことはありませんが、実直な方で好感が持てるのは事実です。
しかし、それでも「それはおかしい」と言わざるをえません。こういう有名な(従って社会的影響が大きい)方が言うとなると、多くの人も「やはり、そうなんだな」と誤った考えを持ってしまうので、ここで「それはおかしい」と主張しなくてはなりません。正しい英語観(国際英語)の普及を夢見る私としては。少々、脱線しましたが、私が強く主張したいことは「英語の先生の仕事は英語を上手に日本人の生徒に教えることである」ということです。ネイティブは子供の頃から英語をやっているので、英語が上手いのは当たり前で、それ自体何の価値もありませんし、我久日本人英語講師(あるいはそれ以外の職業の方も)がネイティブ(帰国子女) と「どっちが英語が出来るか」競争したり、「あー、やっぱりネイティブ(帰国子女) にはかなわない」などと、卑屈になってはいけない、ネイティブの土俵に乗ってはいけないのです。