1. トップ
  2. ブログ・お知らせ
ブログ・お知らせ

 帰国子女信仰もやめなさい

2018.04.24

   帰国子女というと「英語がぺらぺらで…」と羨望のまなざしで見る日本人(特に英語好きな人)が多いように思いますが、帰国子女を多く見てきてかつスピーキングの指導もしてきた私にはそういう感覚はありません。もちろんすべての帰国子女に会ったわけではないのですが、彼らの多くに共通することがあります。それは文法がわかっていない、ということです。したがって、彼らの話す英語は文法的に間違っている場合が多く、作文をやらせても文法上の誤りが多く見受けられます。これはなぜなのでしょうか?
  それはバイリンガル教育の難しさと滞在期間にその原因があります。帰国子女の場合、一般的に何十年も海外で生活したような人はごく少数です。これは彼らの海外滞在は親の仕事上の都合であり、何十年も海外赴任をさせる企業はないという理由によります。数年ないしせいぜい十年程度英語圏の国に滞在したからと言って、英語をマスターできるものでしょうか?         できるわけはありません。言葉の習得というのはそれほど簡単なものではありません。数年程度の学習で完璧にその言語を操れるようになるというのは一部の天才を除けば絶対にありえない話です。ましてや、2ヶ国語を同時に学習する場合はより一層困難になってきます。英語圏で暮らして英語を使用する日本人子弟はほぼ例外なく日本語の学習もしているはずです。
  そうでないと、帰国したときに「自分の国なのに言葉が通じない」という大変な状況が待ち構えていることになるからです。そのために彼らは英語と日本語という二つの言語を学んでいるわけですが、そのために大きな負担がかかっていて、問題を生じているという事はほとんどの日本人は知らないと思います。彼らは日本語も英語も話しますが、彼らの日本語力は普通の日本人より低く、英語は英米人より低いというのが普通です。彼らの英語はすでに話したように、文法上の間違いがかなり見受けられます。
  帰国子女の多くは進学の問題でまだ大人になる前に帰国するので、彼らが海外滞在で学ぶ英語はフォーマルなそれではなく、カジュアルなものであるのが普通です。学校生活などでのカジュアルな場面では文法的におかしかろうとなんだろうととにかく意味が通じれば通用しますし、また相手も「外国語として英語を話しているんだから」と大目に見てくれます。すると、きちんとした正しい英語を習得する機会なしに日本へ帰ることになるわけです。
  もちろん、中にはその後一生懸命勉強して高度な英語力、日本語力を身につける人もいますが、多くの場合は「誤った英語」を修正する機会がないまま帰国生活を送ることになるようです。ですからこういう「普通」の帰国子女の英語をお手本とするべきではありません。
  私はなにも帰国子女を悪く言いたくてこういうことを書いているわけではないので(笑)彼らの長所も触れておくと、彼らはすらすら話します。次章でも触れますが、英語が上手い下手の基準のひとつが滑らかさですので、この点彼らは上手と言う事ができます。この点は彼らを目標にしていいかもしれませんが、早口すぎることがあるので、注意が必要です。
       
英検大学受験英語スピーキング教室

総合英語塾ブログ・お知らせ

学習スタイル

テキスト&解説

合格体験記

お問い合わせ

E-mail
fgifgi@hotmail.com

■返信が届かないお客様へ

当英語塾は遅くとも2日以内にお問い合わせに対する返事のメールを差し上げています。
もし、2日以内に当英語塾から連絡がない場合は、メールの受信がうまく行えていない可能性が大です。
その際は、大変お手数ではございますが、お電話にてお問合せください。