ライティング
2018.04.10
日本語のネイティブ(つまり日本人)でありながら、日本語で文章を書くのが苦手という人が結構います。いやむしろそのほうが多いはずです。特に論説文は。普段このような文(論説文)を書く習慣がないので当然です。これもこれまでの説明どおり、論理的な文章(いや、別に小説でもいいですが)を書く練習をした日本語の出来る外国人のほうがきちんとした文章の書けない日本人よりも上手に書けるはずです。漢字という大きなハンディを乗り越えられれば。
その逆のほうがもっと簡単でしょう。このようなハンディがないのですから。つまり英語が出来、かつ文章を書く練習をした日本人のほうが、作文したことがあまりない英語ネイティブよりも英作文が上手いということです。
第5章ライティング編で詳説しますが、作文における間違いには次の3種類が存在します。
① 語彙の間違い ② 文法の間違い ③ 論理の間違い
単語を間違えずに、文法的に、そして論理的にも正しい文章を書くのは母語であっても難しいのです。このことはスピーキング篇「日本語のネイティブだって…」の項で説明したとおりです。ところが、ノンネイティブであってもしっかり勉強すれば、文法や論理の正確さにおいて(超人的な努力をすれば語彙においても)、ネイティブを上回る人が存在します。
例えば、英文ライター。NHKやジャパンタイムズなどで国内のニュースを書いているのは実は日本人なのです。日本語が出来なければ、通信社からのニュースやあるいは自分で取材してつかんだネタを英語にできないからです。ネイティブももちろん、いますがそれはチェックしているだけなのです。ですからあの記事は基本的に日本人が書いた英文なのです。驚きましたか?下手なネイティブよりも一生懸命勉強したノンネイティブ、日本人のほうが正しい英文を書けるという事実に。
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