ネイティブを上回るノンネイティブ② 大学受験英検英語教室
2018.04.09
リーディングについてはもう説明済みですのでそれ以外を。
スピーキング
普通のスピーキングでは絶対にネイティブにはかないません。しかし①知識を要するスピーキングと②論理的スピーキングとなると状況が一変します。
① 知識を要するスピーキング
これは先ほどの説明と同じ理屈になります。経済がわからないのであれば、母語であってもそれについて話すことはできないはずです。例えば計量経済学や時系列分析について日本語で話せるでしょうか。話せないはずです、普通は。私も話せません。今、ネットで「経済理論」で検索したら見つかった言葉で初耳です。その解説を少し読んだだけでは意味すらわからないでしょう。話すどころではありません。でも私の友人で中央線沿いにある某有名国立H大学経済学部を出た会員のSさんならこれについて話せるはずです。Sさんは英語も出来るので、英語でも話せるでしょう。経済を知らないイギリス人のBobさんは話せなくても。いかなネイティブといえども知らなければ話せないのです。
② 論理的スピーキング
社会問題などに関するスピーチがそのさいたる例です。例えば「日本の格差問題について2-3分間日本語でスピーチしてくれ」と言われたらどうでしょうか。これなら先ほどの計量経済学などとは違って知らないということはないはずです。みんなとりあえずは知っているはずです。だから「知らない」というのは言い訳にはなりません。
どうでしょうか、上手にスピーチできるでしょうか?ほとんどの人は出来ないはずです。もちろん、まったく出来ないということはありませんが、それをこの時間内(あるいは制限時間なくても)に理路整然と話すことのできる人の割合は2割もいないのではないでしょうか?逆に日本語と日本の社会についてしっかり勉強してかつ自分の意見を論理的に話す訓練をしている外国人のほうが上手に話せるはずです。そいう訓練を普段受けているのですから。このように、論理的に話すというのは訓練を受けなければ、母語であっても困難で、そういう訓練を受けた外国人よりも下手だというのはむしろ当然のことです。
英語が出来て、論理性を鍛えた佐藤さんのスピーチ(例えば脳死問題)のほうが、話し方が下手で説明していることの意味がよくわからない(笑)イギリス人Kerryのスピーチよりも上手いのは当然のことなのです。論理的スピーキングにおいて、ノンネイティブがネイティブを凌駕するのは十分ありえるのです。