①海外旅行であまり困らない程度
②国内で外国の友人がほしい
→ こういう場合なら、文法やる必要はまったくありません。単語を覚えて並べて下さい。それだけです。私もロシア語でこうしました。
③国際機関で働きたい
④通訳・翻訳家になりたい
⑤貿易会社で働きたい
→ 文法徹底的にやってください。絶対条件です。しかし、英語の文法は世界でも相当簡単な部類に入るのでぜんぜん難しくないでしょう。
上の例は両極端でその中間という方もいるでしょう。そういう場合はこの中間ということに当然なります。
先ほど言ったことは本当に重要なのでよく覚えておいてほしいのです。学習者がどういう目的で英語を勉強するのか考慮することなしに、「文法は必要だ」「いや、じゃまだ」などと論議してもまったく不毛です。紙面上の関係とまたこの本が全体的な英語学習を目的とするので詳しくは言えませんが日本におけるこのような議論で「どういう人にとって」という前提が欠けているがゆえに、何の有効な結論をもたらさないことが往々にしてあるのは残念なことです。
文法についてはいろいろ参考書があるので、わかりやすいものを選べばいいでしょう。次の項でスピーキングする時に多い間違いをいくつか取り上げました。これらの重要性は学習者の目的でまったく異なるものだということを忘れないで下さい。①②の場合は品詞の理解だけで十分です。よくある間違いはまったく気にする必要はありません。③④⑤の場合は気にして下さい。