私のリスニング特訓物語① 大学受験英検英語教室
2018.03.22
私がかつてリスニングを苦手にしていたことは既に説明しました。その原因ははっきりしています。リスニングの練習をやっていなかったのです。中学時代は英語教科書のネイティブによる録音テープを聴いていたとはいえ、それだけでは不十分で、ましてや高校へ行ってからはそういうことすらまったくやらなくなったのです。
ただひたすら、受験用に英単語を覚え、文法を学び、英文読解をやっていました。そのおかげで、スピーキングの下地は大いに出来たのですが、リスニング能力はまったく伸びませんでした。いや、正確に言えば、下地は出来たのですが、それがきちんとした形で使えるようなものになるまでには至らなかったのです。大学を出た後は、沖縄へ帰って予備校で教鞭をとることになりました。予備校業界は当時18歳人口が最も多い時期で景気のいい業種でした。もともと人を笑わせたりするのが好きなほうだったので、この予備校講師というのは私には天職でした。
しばらく予備校講師職を満喫していた(3年ほど東京の大手予備校でも教鞭を取りました)のですが、やがてそれまでの活況がまるでうそであったかのように「氷河期」に突入したのです。33歳の時に予備校に見切りをつけた私が目指したのが社会人対象の英語講師でした。
この頃は会社での昇進や社員採用において実用英語が重視され始めていました。ところがそれまで英語の資格といえば、中学2年のときに英検3級
の1次試験に受かった(二次は未受験)だけという悲惨な状況でしたので、これは資格を取らないといけないということで目標にしたのが英検1級だったのです(TOEICについては後述)。
その前にまずは準1級ということで、これはすんなり受かりました。ただ、読解などのセクションが満点なのに、リスニングは5割程度というのが気になりました。次は1級です。結果は大惨敗でした。単語は7割、読解は満点に対してリスニングは3割という超アンバランスな得点でやはりリスニングが大きな弱点であることを再認識したのです。
書店に行って、いろいろ拾い読みするとある本に「リスニングが出来ないのは間違いなくリスニングの絶対量が不足しているからだ」と書いてありました。言われてみれば確かにそうで、予備校時代にあれほど勉強した読解の点がよく、やる必要性も機会もなかったリスニングの点が悪いのは当然のことです。これがもし逆なら驚きですが。
ボーリング場パニック事件を思い出して、「やはりリスニングの才能がないのでは」と半ば諦めかけていた私はこれで俄然気を取り直して訓練することにしました。あの本の作者には感謝しています。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
それと同じように、この本を読んで後で「あの本読んでよかった」と思ってくれる人がきっといるはずだと思いながら真実をすべて公開しているのです。