続き 大学受験英検英語教室
2018.03.19
①頭の中にある単語の中から適当な単語を瞬時に選択、して
②その言語特有の語順に並べていく、ということです。
ところが、シャドウイングの場合は相手が話したのと同じ単語を繰り返すだけなので①をやることはありません。ここが問題なのです。みなさんも経験あると思いますが外国語の場合は知っている単語でも瞬間的にそれを取り出すのは容易ではありません。しかし、そうしないと話すのが遅くなりますので、訓練で単語がすっと出てくるようにする必要があるわけです。この訓練が非常に大事なのですが、シャドウイングではこれが出来ません。
②についても同様です。日本人が英語を苦手とする理由の一つが語順が異なることです。話す時には正しい語順に従って自分で単語を並べなくてはならず、この語順も単語同様自分が瞬間的に判断しなくてはなりません。だれも教えてくれないのですから。これが出来るようになるにはやはり訓練が必要です。
ところが、シャドウイングでは相手が語順を考えてくれているので自分が語順を考える訓練にはならないのです。 シャドウイングは言ってみれば車の助手席に座って運転を習っているようなもので、これでは自分が運転できる(話せる)ようにはならないのです。
音読なども確かに有効ですが、それは主に発声の練習(はっきりと聞きやすく発音する)という意味合いにおいてであり、シャドウイングもこれと同じことなのです。「自分の考えを話す」訓練には一切ならないと断言できます。自分ひとりでスピーキングの練習をする場合はシャドウイングではなく、セルフスピーキング(スピーキング編で説明済み)を行ってください。
このようにシャドウイングはリスニングの訓練としてもスピーキングの訓練としてもお奨めできません。