日本人の振る舞いで英語を話す 大学受験英検英語教室
2018.02.23
英語圏の人は一般的にジェスチャーが日本人より多いですが、だからと言って日本人が英語を話す時に(国内では特に)同じようにする必要はありません。例えば、Oh, my gosh!(Oh, my god! の非宗教的な言い方)と言いながら、肩をすぼめるなんてことは必要ないどころか日本人が日本でそれをやるのはおかしいと思います。英語をしゃべろうがドイツ語をしゃべろうが日本人は日本人なのですから。
極端な例を挙げればいくら英語をしゃべっているからといって日本で初対面の人にだきつく(外国では多い)としたら変でしょう(もっと変なのが婦人の手の甲にキスするフランス人の習慣をフランスかぶれの日本人が日本でまねすることでしょうが)。日本にいるのなら、英語を話しているからといって向こうの人の真似をするのは絶対におかしいです。
普段食事するときに「いただきます」と言う人なら外国人との食事でも「Itadakimasu」と言うべきです。相手が外国人だからといって習慣を変えるのは間違っています。これは国内に限らず例えばイギリスに行ってもそうすべきです。なぜなら英語には「いただきます」に相当する言葉がないからです。
あればそれを使ってもいいでしょうが、ないものはこちらの言葉で表現するしかありません。タクシーが日本で最初に出来たとき、それに相当する日本語はありませんでした(まさか「ガソリン式人力車」ではいかにもセンスがありませんし)。
だから素直にそのまま採用したのです。「いただきます」が英語にない以上、そのまま使うのは当然のことです。「もったいない」も英語や他の言語(全部ではないかもしれませんが)にはない、いい言葉なのです。日本人の美徳を表す。こういう言葉はもっと世界に広めていいはずです。
日本は外国から言葉を輸入してきましたが、もっと輸出してもいいと思います。素晴らしい言葉がたくさんあるのですから。そばを食べる時もずるずるすすって(slurp)いいのです。向こうの人は日本人がそばなどをすするのを見ておかしいと思うようですが、あんな熱いものすすらなくては火傷してしまいますし、それがそばの正しい食べ方です。どんどんすすって下さい。(笑)。ただし、スパゲッティをすすらないように、特に外国では。間違いなくヒンシュクを買います。
余談ですが、自衛隊が後方支援でイラクに行くことになった時、現地の文化、風習を勉強してトラブルなどがないようにしたというのを記事で読んだことがあります。例えば、ひげ。あちらではひげを生やしていないとホモだと思われるということで自衛隊員のみなさんはひげをたくわえて向こうに行ったそうです。
使う言語が何語であれ、場所が問題だと思うのです。「郷に入れば郷に従え」です。英語を話しているからといって、英語圏の人のように振舞ったり、考えるのはおかしいのです。「英語を話す時は英語の発想で」のような言い方がされることがありますが、おかしいと思います。
英語だろうが何語だろうが、日本人は日本人として考え、振舞うべきです。英語をしゃべるからと言ってなぜ日本人が英語圏の人間のように考え(そして振舞う?)なくてはならないのでしょうか。これも「逆に考えれ」ばわかるでしょう。フランスで日本語を教えているフランス人が生徒に「日本語を話すときは日本人のように考えて、振舞え」などと言うでしょうか?
誇り高いフランス人のことです。そういうことは絶対にないでしょう。ですから日本人も英語を話す時であっても日本人としての振る舞いをするべきなのです。