シンプルイズベスト 大学受験英検英語教室
2018.02.21
リテンションのところでも触れましたが、スピーキングはなるべく短く、シンプルな、わかりやすい表現を使ってください。ネイティブでも会話ではこの原則でスピーキングしていますのでノンネイティブならなおさらそうすべきでしょう。リーディングというのはスピーキングにも役に立ちますが、書き言葉と話し言葉ではセンテンスの長さが違う(話し言葉は短い)、語彙(話し言葉では難しい語彙は使わない)も違うことを頭にいれておいて下さい。
分詞構文なども話し言葉ではわかりづらいのであまり使われません。また、関係詞も構文が複雑になるので必要以上に使ってはいけません。またスピーキング上達において欠かせないのがライティングです。ライティングがきちんとできなければスピーキングもできないのです。
これは主に文法に関してで、作文で文法の間違いが多いのならスピーキングでも当然多いはずです。スピーキングは一瞬の判断が求められるので作文みたいにじっくり考えることはできず必然的に間違いが多くなります。本書は国際英語を奨励しているわけですが、日常会話でいいという場合ともっと上のレベルを目指す場合と何段階かあると思います。その段階に応じた文法的正確さを身につければいいと思います。年に数回の海外旅行を楽しみたい程度なら文法はほとんど気にする必要はありません。
これに対して英語の講師というのであればこれはプロですからなるべく正確に話せるように、文法もがんばる必要があると思います。生徒には「文法は気にしないでいい」とは言えても自分自身は気にしなくてはなりません。
プロ講師は自分に厳しくなければ、生徒から信頼を勝ち取ることはできないでしょう。「あの先生が「「文法は気にするな」と言うのは自分ができないからじゃないか?」などと思われては絶対によくありません。
「君たちは今はこれで十分だが、がんばって努力を続ければやがて先生のように上手くなるよ、別にネイティブに習う必要はないよ」と自信を持って生徒
を指導できる優れた英語講師がもっと増えていけば、ESNAという考えがいずれ当たり前になるのではないか、英語教育が大きく変わるのではないかとその日の到来を心待ちにしているのです。
何だか「シンプルイズベスト」とは違う話になりましたが(笑)今書いたこと本心です。別に私一人がESNAを独占してお金儲けをしても仕方がないことだと思うのです。真に有益ならばそれを多くの人に広めればより多くの人が幸せになるはずです。そのほうがずっといいではありませんか。早速この本を他の人に紹介してください(笑)。