沖縄人の私としては宮里藍を応援していますが、横峰さくらの父親(母親は沖縄人)である良郎氏は多くの人にとって見習うべきところがあると思います。それは「工夫と努力」ということです。横峰一家は鹿児島県鹿屋市出身で、ゴルフ場に高いお金をかけて通う一部のお金持ちとは違い、住宅の近くに自分でゴルフの練習場を作ってそこで訓練を積み重ねてプロとなり、現在のように活躍しているのです。
練習方法も独自の工夫を凝らし、例えば竹ぼうきでスイングの練習をしたり、おもりを使った練習をしたりしたそうです。良郎氏自身はゴルフの経験がなく、すべて独学でプロゴルファー二人(お姉さんもプロ)を育て上げたのです。苦しい家計を支えるために弁当屋をやったそうですが、今の日本でこのように創意工夫したり、強い信念を持つ人がどのくらいいるのでしょうか。
英語学習に限って言えば、留学したり、英会話学校へ行けば英語が上達するという甘い考えを持つ人が多く、書店へ行けば「これをやればネイティブみたいになれる」類の本を買ったりします。生活が豊かになりすぎて「自分で工夫する、考える、努力する」という肝心なものが抜け落ちてしまっているのです。
環境がいいに越したことはないでしょう。しかし、環境がよくても自分を磨くという意識がなければ、何事も絶対に向上しませんし、逆に環境に恵まれなくても「絶対にこうする」という強い意志を持てば道は開けるものです。やるかやらないか、ここが肝心なのです。