なぜ日本人は英会話が苦手なのか? 大学受験英検英語教室
2018.01.08
この答えは極めて簡単です。学校で英会話の練習をやっていないからです。それ以外ありません。例えとして数学について考えてみましょう。ゆとり教育(政府がこれを見直すという見解を最近出しました。良かったです。日本教育史上まれに見る愚行でしたから)とやらのおかげでその地位が揺らぎつつありますが(ちなみに学力世界一はフィンランドとされていて、NHKの特集でもやっていましたが向こうの教師はプロですね。非常に感心しました)、それでもまだ日本人の数学力は世界的に上位にランクされます。理由はいたって明白です。
学校できちんと数学を教えているからです。これは例えば韓国やシンガポールでもそうで、きちんと教えている国の学力は当然高いのです。逆に英会話については日本の普通の学校ではこのための練習をしていないのですから、出来ないのは当然です。生徒が悪いわけではありません。英語の授業のやり方自体が実用にそぐわないのです。
従って日本人の英会話力を伸長させるには学校で英会話の練習をやらせるべきだと考えます。私の考えでは高校から開始すべしと考えます。でなければいつまでたっても事態は改善されないでしょう。ではなぜ学校で英会話の練習をやらないのでしょうか?
最も大きな原因はネイティブ崇拝(後に詳説します)が原因と考えます。すなわち、日本人英語教師の多くが「英会話を教えるのはネイティブが最適で自分には無理だ」などという誤った考え、すなわちネイティブ崇拝にとりつかれているからでしょう。私は英語でディベートを行う会を主催していてその勉強仲間には学校で英語を教えている方も多いのですが、英会話を教える事に関して自信を持っている方は少ないようです。
私は大学を出た後の10数年様々な予備校で英語を指導して(私立高校で非常勤で教えたこともあり)、その過程で多くの英語講師と知り合いになりましたが、英会話、より正確には英語によるスピーキングに自信を持っている方は
そう多くいませんでした。しかし、日本の生徒に英会話を教える(正確にいえば英会話のトレーニングをする)事の出来るのは日本人英語教師だけなのです。この事は何度繰り返しても繰り返し足りない位です。高校生に最低限必要な英会話力を授けるのは高校の英語教師の責任であると考えます。
残念ながら現在、英会話の練習をしている高校はほとんどありませんが、なるべく早急に授業形態を見直して少なくとも最低限必要な英会話力を生徒に授けて社会やあるいは上級学校に送り出してあげるべきだと思います。高校の英語教師には優秀な方ももちろん、多く存在します。視点と発想を少し変えれば、ノンネイティブとして十分な英会話力を生徒に贈る事が出来るでしょう。彼らの一生の財産になるのです。これは本当にすばらしい事ではないでしょうか。