C 生徒が上級者の場合
これはだいぶ楽ですね。相手はかなり日本語の表現が豊かなので、あなたはそれを理解できるでしょう。でも3つ問題があります。
①一つは日本語がこの位できるのなら、そもそも習いに来ないことです。英会話学校でもそうですが、上のクラスの生徒の数はごくわずかでしかありません。自分に当てはめてもわかるでしょう。英語ぺらぺらならお金を払って習いに行きますか?そういうわけでこういう上級レベルの生徒はまずいません。いればただ話すだけでいいので楽でしょうが。
②二つめは、このレベルの生徒の質問はかなり込み入った難しいものが多いので、これに答えるのは相当な困難を伴うということです。よほど日本語を勉強しなくてはなりません。この章の「日本人だって日本語がわかっていない」の項を読んで下さい。日本語の質問ですが何問当たるか。
半分も当たれば上出来で、こういう質問に答えられる日本語講師はわずかなはずです。残りは答えられない、説明できない、すなわち教えられないということです。
③最後は、上級レベルの生徒なら日本語ネイティブに聞くよりも辞書や参考書そしてグーグルで正しい答えを見つけるということです。ちょうど私が英語に関してそうするように。人間一人の知識、頭脳は限られています。いかな優秀な日本語ネイティブよりも、多くの専門家が時間と労力をかけて作り上げた日本語辞書のほうがはるかに信頼できるのです。
このように上級レベルの生徒は自分で調べるし、またそもそもお金払って習いにきません。自分で出来ますから。